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出産前から父性を育てる為の8つのポイント

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一般的に父性というものは、母性と比べて、遅れることが多いといわれています。プレママがお腹の中で10か月程の期間ベビーを傍に感じている中で、母性が自然と日に日に身についていくのと比較して、プレパパは中々子どもに対する実感がもてず、すれ違ってしまうことがあると思います。

これは出産前後で里帰りを挟むことがあれば、更にすごい勢いでパパママの差が開いてしまい、知識や情報量だけでなく、経験や感覚といった部分もかけ離れてしまうことになります。

プレママは産後の疲労感やホルモンバランスによるイライラにより

  • 『夫が全然わかっていない!』
  • 『なんでそんなやり方になるのか分からない!』
  • 『赤ちゃんのこと全然考えれてないし勉強不足!』
  • 『もう話にならない!触らないで!』

といったように夫への不満が爆発してしまうことになるのです。

みぃ
みぃ
産後のホルモンの影響といわれている”産後クライシス”も重なって、容易に夫婦仲に亀裂が入ることも考えられますので、妊娠中から子どもが生まれるんだ、自分が育てていくんだという父性を少しずつ育む方法について紹介したいと思います。

妊娠中から父性を育てる8つのポイント

①妊娠中の症状について原理から伝える

妊娠初期は妊娠が分かって嬉しい反面、このまま妊娠が問題なく継続していけるのかまだ分からないという思いもあり、心身ともに不安定な時期でもあります。

これは女性が症状として体感するだけでなく、妊娠初期が一体どういう状態で、どのようなリスクがあるのかということを分かっているからこそ不安に感じ、精神的にも不安的になります。

男性にとっては、身体に変化があるわけでもなく、自分自身が体内に取り込むものによって、奇形のリスクがある、流産のリスクがあるなど考える必要もありませんし、情報として知らないことも多いかと思います。

妊娠中は身体の中でどのような変化がおきて、それに伴って、どういった症状が出るのか、身体に入れるものによってどのようなリスクがあり、それを気にしなければいけないことがどれだけストレスかを伝えていくことが必要です。

男性脳は女性特有の感覚的なもののとらえ方に対しては鈍く、生物学的・科学的な原理から説明する方がしっくりくるようです。

女性が妊娠によってどのような変化があるのかを知ってもらうことで、自分が同じ体験をしない分何が出来るのかと考えるきっかけにもなります。

②妊婦検診への付き添い、診察内容の共有

最近はコロナウイルス予防で産婦人科の付き添い受診が出来なくなっていますが、可能であれば、診察に付き添ってもらいエコーなどを一緒にみることは父性の芽生えに繋がるといえます。

診察に入ることが出来ない場合は、エコー画像の共有や、診察内容の共有で、子どもの成長を一緒に感じることが出来ます。

私の通っている産院では、アプリを使って診察後にエコーの動画を毎回ダウンロードできるようになっているので、それを共有してみています。

③アプリで今の状態を知る

『トツキトオカ』や『たまひよ』といったアプリをプレパパにも携帯にダウンロードしてもらい、毎日寝る前などに、今の状態を一緒にみて、知ってもらうということをやっていました。

意外と色々な情報がのっていて、ベビーが今どのくらいの大きさで、体のどの部分が成長しているのか、プレママの身体はどういう変化をしているのか、どういうことに気を付けなければいけないのかなどが毎日のお便りや、週ごとの経過として書かれています。

毎日みていると、アプリに表示されるベビーに愛着も沸いてきます。

④妊娠・出産・子どもについての相談は全て夫にする

これはとても大切なことといえます。

妊娠中に様々な相談を夫よりも実母に最初にする人は多いかと思います。同じ女性同士で、経験者でもあるので、夫に聞くより、まず実母に相談して、夫には事後報告という方も割と多いのではないかと思います。

私は妊娠中に妊娠経過や検査・出産・子どもについて全て夫に一番に相談していました。二人ともが分からないことは一緒に調べたり、医療者の友人などに聞いたりして、二人で解決するようにしていました。

出生前診断はどうするか、名前はどうするか、分娩方法はどうするか、産後はどのタイミングでどのように過ごすか等々小さいことから大きいことまで一緒に考えて、決めていくことで、父性が置いてきぼりになってしまわないようにしていました。

プレパパは自分自身が調べたり、考えたりすることで、妊娠することは出来ないけれど、マタニティ期間を身近に感じることはできますし、自分の子どものことについて考えることで、父親としての実感や責任も身についていきます。

⑤ベビーグッズは一緒に買いに行く

安定期に入って、性別が分かる20週頃から徐々にベビーグッズを見に行くといったことも出てくると思います。男性も意外とこのベビーグッズを見に行くことは楽しみにしているようです。

実際に一つ一つを使っていく状況を想定しながら、どのような機能があった方が良いかということを考えることで、生まれた後の子どものいる生活を具体的にイメージすることにも繋がります。

⑥胎動を感じる

胎動が外からでも分かるようになってからは、毎晩寝る前にお腹に手をおいて、胎動を感じることでベビーとコミュニケーションがとれるようにしていました。

プレママが毎日何度も当たり前に感じて過ごしている胎動を、プレパパは全く同じようには感じることが現実的に出来ないので、お腹の上に手を置くおことで外から胎動に触れて、生命を感じ、生まれてくる楽しみも増しますし、パパになるという実感を得やすくなります。

⑦パパママ教室、両親学級に参加する

最近はコロナウイルスの影響により、産院で開催予定だった教室が中止になったり、オンラインでの開催になっていることも多いかと思います。

市区町村で行われているパパママ教室は、感染対策をしながら開催されているところも多いので、夫婦で参加すると、”妊婦体験”、”模型を使ったオムツ交換”等の体験学習も出来、楽しみながらベビーを迎える準備が出来ます。

⑧日々の変化をこまめに報告し、一緒にのりきる

妊娠後期になってくると、妊娠初期とは違った、外からは分からない目には見えない様々な場所の痛みなどの不快症状が出てきたり、お腹がどんどん大きくなることで、妊娠中期までは普通に問題なく出来ていた一つ一つの動きが難しくなったりと細かなマイナートラブルも出てきます。

私自身分かっていたつもりでしたが、なってみて、初めて分かる痛みや違和感などもありました。妊婦さんがロボットのような歩き方になるのは、お腹が重いからというより、股関節や恥骨が痛いからあの歩き方になるんだなということも分かりました。

そういう細かな変化を共有し、現状でやって欲しいことを具体的に伝えていくことで、一緒に乗り越えることが出来ます。

察して欲しいという気持ちもあるかもしれませんが、正直なところ、自分自身が経験したことがないことを上手く察することは相当難しいので、こちらから言ってしまった方が早いですし、自分も余計なストレスを感じずに過ごせます。

女性は我慢して自分でなんとか頑張ってしまうところもありますが、後で振り返った時に何もやってくれなかったという負の感情が出てくるのであれば、男性にも出来る役割を与えた方が、お互いにとってプラスの感情が残るので、今後の子育てにもポジティブに参加していくことが出来ます。

産前から父性を育てる8つのポイントまとめ

①妊娠中の症状やリスクを原理から説明

②妊婦検診への付き添い、内容の共有

③アプリの活用

④妊娠・出産・子どもについての相談はまず夫に

⑤ベビー用品は夫婦で一緒に買いに行く

⑥胎動を感じる

⑦両親学級への参加

⑧日々の変化のこまめな報告

まとめ

出来るだけ色々な情報を共有することを心掛けて、極力お互いの感覚や情報量が近い状態にしておくことが大切です。

ただ指示を受けているだけでは、中々父性が育ちにくいので、色々なことに実際に参加したり、自分で考える機会があることで、父親になるという実感がもて、リアルに考えていくことが出来ます。

男性は生まれてからようやくスタートラインなどと昔は言われていましたが、生まれる前から出来ることも沢山ありますので、夫婦で一緒に妊娠期間を乗り切って、ベビーを迎える準備が出来れば、スムーズな協力体制の育児がスタート出来るのではないかと思います。